雨の匂い

たばこを止めたせいで,匂いに敏感になっている。
今日は久しぶりの雨。
夏らしく,微かに腐敗した匂いが立ち上る午後。
アカシアの香りが生々しく鼻孔に忍び込む。

昨日買った台湾のガイドブックを読む。行きたい気持ちが高まる。街の匂いを嗅いでみたい。でも休暇残り少ないし。どうしようか。

帰り道,ヘッドホンでバッハの音楽の捧げ物を聞く。雨とバッハはよく似合う。

アッサラーム アレイクム

今日からADSLの24M,フレッツモア2になった。ブロードバンドスピードテストでは10Mちょい出ている。フレッツ12Mでは6Mがせいぜいだったから,月50円UPの効果はあるだろう。(初期費用3千円は考えないとして)
でも,今のところ体感的には大して違いは感じないかも。

こないだの日曜日の新聞チラシで,札幌発台湾行きの航空券が3万円ちょっとで売っていた。うーん東京に行くより安いぜ。SARSの恩恵?だろう。
適当なホテル取ってふらっと行ってこようかなー。
あんまり中華料理は食べられないけれど,静かにお茶を飲むだけでもいいし。何たって未知の国だし。
早速ガイドブックを買ってみた。

でも秋にはツーリングも行きたいし。

昨日NHK教育TVで夏季限定アラビア語講座を偶然見た。
基本はアルファベット(アラビア起源だったよな)で西洋的。でも,フレーズや感覚はなにかアジア的情緒。

あのアラビア文字のクネクネが右から左へ書くのは有名だけど,子音だけでできていて,○とかスラッシュとか上下左右にちりばめられているのが,母音を表す,というのは初めて知った。

イスラム圏の共通語であるということは,英語やスペイン語の立場に近いのかもしれない。
世界で一番多くの人が話している言語は,もちろん中国語で,日本語も相当上位に位置している。でも広い地域で色々な国の人が話している言語を母国語を持つ人たちは,本当に羨ましいな。
バイクの免許を取ったら次は英会話学校に行こうかな。

1日3箱以上のヘビースモーキングをきっぱり辞めたことは,とても寂しいが,その分他のことにお金を回せるのが少しうれしい。

ヨドバシ

仕事帰り,おじさん達のパラダイス,ヨドバシカメラに寄る。
携帯がらみ,あるいは彼氏にいやいや連れてこられた女の子も結構いるけどね。

ツーリングに持ってけるノートパソはどんなのがいいかな,ついでにそのケースは。HD,メモリの値段はいくらぐらいになってるかな。新作のソフトもチェックするか。ちょっとデジタルピアノで指ならし。あ,DVDの新作だ。オペラとかも入荷してるかな。カメラ方面もちょっと覗いてみよう。

何を買うという当てもなくブラブラしているだけで小一時間はあっという間に過ぎてしまう。パラダイスたる所以だ。

JR札幌駅で帰りの電車を待っていると,寝台特急の北斗星が停車している。
旅情をかき立てられる。

今夜はねっとりと暖かい。
夏の匂いがする。

大トルコ展

曇っているけれど過ごしやすそうな明るさだ。
家にいるのはもったいない、と自転車に乗って漕ぎ出した。
今日は多少疲れてもいい。

国道を元気よく走って都心方面へ。映画でも見ようかな、と札幌ファクトリーで降りる。商業的映画にはピンと来るのがないなあ。どうせならシアターキノに見たいのが掛かっているし。パス。
本屋でバイク雑誌を買って出る。

車道を走るバイクを羨ましくチェックしながら、大通りに着いた。実質1時間の走り。

そこで、近代美術館で「大トルコ展」をやっているのを思い出す。
西18丁目までさらに漕ぐ。財布に千円しかないことも思い出し、郵便局をぐるぐる探す。
ようやく探し当ててお金をおろし,近美に戻る。

トルコ展は「大」をつけるほどのものでもなく,石器時代からオスマントルコまで概観した,コンセプトのあまりはっきりしない博物展示だった。器や装飾品が中心だ。
言われてみればそうなのだが、ギリシャ、ローマ、あるいはビザンチンの遺物が半分以上を占めて、トルコ的な幻想を期待していたのに裏切られた気分だ。
わずかにカリグラフィーのすばらしさ。書道に通じるものがある。
生活感にあふれる豊穣な文物を見ていると、現代の生活が果たして精神的な喜びを与えてくれているのか、といつもながらの疑問を抱いてしまう。
ペーパー学芸員として一応図録は買う。2200円。

日差しが強くなった午後,カフェでマドレーヌをかじりながらしばらく図録を眺める。

帰りは、サイクリングロードをひたすら漕ぐ。
体力が衰えを痛感する。かなり疲れた。
けれど達成感。

本リスト仮

夜今の季節,陽光の中,大通公園のベンチで親子連れや観光客の笑顔を,筋子おにぎりをハミハミしながら見ていると,札幌っていい街だなあ,と思う。今だけは。

今日も仕事が遅くなる状況だったので,すべて予定をキャンセルしたが,意外と早く終わってしまった。でも再度チャンセル取りやめにはしなかった。一旦気持ちのハンドルを切ってしまったらなかなか後戻りは出来ない。

昨日は映画をリストアップしたし,今日は最近読んだ本。
読みっぱなしじゃなく,読んで思ったことを書いておきたい。
でもこれはキリがないなあ。ひとまず漫画は除外して

観光の哀しみ (新潮文庫)
酒井 順子
新潮社
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俳人漱石 (岩波新書)
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坪内 稔典
岩波書店
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スローな旅にしてくれ (幻冬舎文庫)
蔵前 仁一
幻冬舎
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シェイクスピア全集 (11) ペリクリーズ
William Shakespeare ウィリアム シェイクスピア 松岡 和子
筑摩書房
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P.I.P.―プリズナー・イン・プノンペン (小学館文庫)
沢井 鯨
小学館
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D.O.D.(ダイス・オア・ダイ) (小学館文庫)
沢井 鯨
小学館
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アジアパー伝 (講談社文庫)
鴨志田 穣 西原 理恵子
講談社
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始祖鳥記 (小学館文庫)
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飯嶋 和一
小学館
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心は量子で語れるか―21世紀物理の進むべき道をさぐる (ブルーバックス (B-1251))
ロジャー・ペンローズ 中村 和幸
講談社
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アール・ヌーボーの世界―モダン・アートの源泉 (中公文庫)
海野 弘
中央公論新社
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読者は踊る (文春文庫)
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斎藤 美奈子
文藝春秋
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このほかにもたくさーん読んだが,今本棚で目についたもの。
こうして書いていてもいつ読んだかさえ定かではない。
読み終わったらここに書く習慣をつけよっと。

映画リスト

夜遅くまで仕事だったので,予定していたバイク教習も延期。帰宅後も体調不良。こんな日もあるさ。

最近見た映画の感想もそのうち書く予定。一応リストアップしておこうっと。

北京バイオリン
スターウォーズエピソード2
ロードオブリング
不思議惑星キンザザ
赤ひげ
きれいなおかあさん
ぼくんち
チャンイーモウの若い頃の映画(タイトル忘れた)
活きる

映画館とDVD混在。
まだあったような。

香水

香水―ある人殺しの物語 (文春文庫)
パトリック ジュースキント
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一冊の本をきちんと読み終わってから新しい本を読む。
そういう読み方は僕には出来ない。いつも何冊か並行で読んでいる。
鞄に2冊,トイレに2冊,部屋に1冊,これが今読みかけの本。
このうち1冊を読み終える。

「香水」パトリック・ジュースキント著(文春文庫)
とんでもない奇書だ。神懸かり的な鼻を持つ男の一生。語り口のあまりのリアルさでまるで実在の人物の伝記のようだ。
人並みはずれた能力を持ってしまった怪物の悲劇,という伝統的なテーマに,中世的な社会背景と猟奇的なおぞましさで臭い付けされている。何かを主張するのではなく,淡々とありのままに真実を述べている,と心地よく騙されて,引き込まれた。

もちろんこの本はずっとトイレで読んだ。

ノーベル賞とモーツアルト

久しくWEB更新の意欲を失っていたが,ミャンマー旅行記を書いたのを期に再開しようと思う。

TVでノーベル賞受賞者の討論会をやっていた。少しだけ見た。
ニュートリノ天文学で受賞した小柴教授と他の欧米人受賞者の間で,あるテーマについて議論していた。

小柴教授の主張はこうだ。
科学的認識,つまり今回の受賞者が見出したような発見,知見はいずれ誰かによって成されるものだ。
たとえアインシュタインの相対性理論でもいつかは若い頭脳によって同じ結論にたどり着いたであろう。
それは科学的認識には主体と客体,自然界に存在するものとそれを発見するもの,の区別が厳然としてあるからだ。
それに比べ例えば音楽はその区別がなく一体の感覚であるから,モーツアルトの書かれなかった音楽は,何百年経っても発見されないだろう。

この主張に対し,欧米の受賞者たちは,自らのイマジネーションの独創性を擁護すべく,統計論などを持ち出して反論に努めたが,誰が聞いても説得力はなかった。

これを聞いて僕は二つのことに思いが至った。
一つは,小柴教授の主張がアインシュタインとコペンハーゲン学派の論争を思い起こさせたこと。しかも皮肉にもアインシュタイン側の世界観,神の創造したイデアを前提としているように思われたこと。ただし世界最高クラスの頭脳の彼らのこと,そんなことは百も承知の上で,量子論的世界観を含めた自然の真理についての議論であろう。

もう一つは,僕がこんな文章を書こうと思った動機でもある。
それは,小柴教授は「自然界の本質を発見させてもらっている」という謙虚な姿勢であることだ。だから,いつかは誰かが同じ事を見出すというのだ。これは,非常に仏教的,というか東洋的な態度である。
それに比べ欧米の学者連中は「自然界が隠している本質を,ワタシの力で引っ張り出した」という相変わらずの態度であるように思われた。

これは,小柴教授が観測学者で,欧米の学者が理論学者が中心であるという違いだけではあるまい。
凡世界的な知性を持つノーベル賞受賞者にして,やはり東は東,西は西なのかと考えさせられた。
今さらだが,これを埋めるには対話と相互理解しかない。
それと,すべてを超越するモーツアルト!!

小さん師匠のご冥福を祈ります。

金曜日、自動扉が開かなくて、トントン飛び跳ねていたら、
「ここは、上ですよ」と知らない人に指摘されてしまった。
頭上からの赤外線方式?があるなんて知らなかった。
でも、どうして開かないんだ。影が薄い?

昨夜は外が明るくなるまで起きていて、今日目が覚めたのが午後1時。
学生のようなウィークエンド。

心に引っ掛かることがあって、なかなか他のことが出来ない今日この頃。
久しぶりに、書いている。

小さん師匠が亡くなった。自然体で正統的な、いい落語家だった。
枝雀師匠の時のようにショックではないが、月日は止められないのだなという感慨があった。
最近、小三治演ずるところの「鳶の歌」という朗読を聴いた。戦後まもなくの職人の世界は、落語の熊さん八つぁんの世界と一本の糸でつながっていたんだな、と深く感動した。
子供の頃の年寄りたちの物言いに、確かに共通する雰囲気があって、無性に懐かしかった。
だから小さんの死は、なおさら一人の生き証人が笑ってさよならした気がして寂しかった。

僕が順当に生きていれば、いずれ、明治生まれの最後の一人が亡くなりました、というニュースに接するに違いない。佐渡の朱鷺のように、絶滅まで後何人、って言われるんだろうな。

ワインを買いに近所のコンビニに行った。
夜の雨上がりで光る国道は、なま暖かくフワフワしている。
悲しくて、いい季節になった。

初恋の来た道

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チャン・イーモウ監督の「初恋の来た道」を見た。
レンタル屋のDVDだ。
前に見た「あの子を探して」と同じ1999年に作られた。
教師の父親が亡くなり、町から田舎の村へ帰郷した息子が、嘆く老母の娘時代を回想する。
現在の冬の村の情景はモノクロで描かれ、回想シーンになると鮮やかなカラーになる、
町から続く道から現れる、村に赴任してきた若い教師。
一途に思い焦がれる若き日の母親。
純粋な気持ち。恋の焦燥。
もらった赤い髪飾り。
村に初めて出来た学校で、子供たちを教える父の声を、結局40年間うっとり聞き続けた母。
モノクロの現代に戻り、町の病院から棺を村に運ぶ道。あの時の道。
邦題「初恋の来た道」は出会いの時の道だが、原題は「The Road Home」だから、別れの道。

薄汚れた日常を送っていると、これほど叙情的でピュアな映画は、なんだか苦しい。
涙が出そうだ。
でも、こんな映画にまだ呼応できる気持ちがあることは、救いだと思う。

なんか混濁している春の宵。

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