アーティスト

アーティスト コレクターズ・エディション [DVD]
ポニーキャニオン (2012-10-17)
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今どきモノクロでサイレントの映画の意味は?と思いながら見始めた。
サイレント時代の大スター俳優に偶然見出された女の子。
サイレントからトーキーという映画界の革命の中で二人の命運が逆転していく。
しかし落ちぶれた名優への恩を忘れない女優。
最後に見いだされた希望とは。

そんなある意味単純なストーリー。
トーキー化にまつわるこの手の話は随分映画にもなっていると思う。
例えばチャップリンの「独裁者」などを思い出す。
だから特にストーリーの斬新さはない。
単純な恋愛物語と美男美女、かわいい動物(飼い犬)。
きっと娯楽映画としての当時のシナリオもパロディー化しているのだろう。

でも、ずっと目を離せない。
サイレントなのに声が聞こえるし、モノクロなのにカラフルだ。
音楽のチョイスもノスタルジックで効果的だ。
実は要所で音声も入っているのは現代映画としての演出であり、上手く計算されている。
CGを駆使した映画も大好きだけど、人間の五感に訴える力というのは、情報を制限した方がより想像力を喚起するのかもしれないと思った。

ラストシーンで驚いた。
これって、大好きなあのシーンへのオマージュだ。
エレノア・パウエルとフレッド・アステアのビギン・ザ・ビギン。

アイディアだけで終わらせない、よく考えられた、しかも感覚的な喜びも喚起する映画だ。
当のハリウッドではなくフランス映画だからこそ成しえた作品かも。

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