ステキな彼女

ステキな彼女 [DVD]
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紀伊國屋書店 (2008-04-26)
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なんとなく見続けてしまうのは、まず画面の美しさか。
都会の切り取り方とか、美しい田舎の抒情性。
そして人間の描き方。
子供たちは元気でリアルに子供の世界を生きている。大人たちもコミカルで結局善意の人たちだ。
エピソードの積み重ねとか、会話のテンポなど、このころすでに小津を信奉していたのだろうかと思わせる。

のちの彼の映画の特徴が処女作にして既に立ち現れていた。
解説を読むと、当時北京語を強制されていた映画界の中で、あえて台湾語を使用していることも重要らしい。
大きな樹木がこの映画の象徴になっていることは、宮崎駿とシンクロする。

それにしてもこの映画の台湾の農村風景は美しい。
日本でも、宮本常一の時代はこうだったのだろうか。
台湾を旅行していて感じる郷愁の源流にはこのような懐かしい世界があったんだ。

酷寒の地でそう思った。

また、二人とも歌手なので、随所に挿入歌が流れる。
そういうのは好きだ。
意外といいフレーズに出会えたりするから。
特に外国語の歌は興味深い。
中国の歌のメロディーはきっと随分声調に引っ張られているんだろうなとか。
顧みて日本のポップスのイントネーションが英語にスリ寄りながら全然異質なんだよねとか。
そんなことも思った。

これを書くためにネットを調べていたら、ヒロインのフォン・フェイフェイは、昨年2月に肺がんのため60歳で亡くなっていた。
テレサテンと並び称されるほどの大歌手だったそうだ。
ふとこの映画を見ようと思ったことに、何かの意味を求めてしまう。
ご冥福を祈るのみ。

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