香港右往左往 8 最終回

浮遊感覚

さて、重慶マンションの両替屋で1万円751香港ドルのところ、シレッとして650ドルしかよこさないインド系のあんちゃん。
どうなった。


この建物の両替屋はそれぞれが銀行の窓口のようなカウンターとなっており、各国通貨のレート表が掲げてありあります。
一般的に怪しい両替屋では、まず両替のお金を確認してからこちらの通貨を渡すことが望ましいのですが、ここは銀行的でキチンとしてそうだし、他の客もそうしているので、先に1万円を渡してしまっています。
ここで慌てて騒いでも、きっと言い逃れの道を用意しているに決まってます。
なんたって敵地のど真ん中、不利な状況です。

ひとまずレート表を指さしながら、穏やかに
「751だよ、あんた」
と言ってみました。

一瞬の睨み合い。
ここが勝負、と気合い注入。
・・・奴は、渋々もう百ドル出してきました。
勝った。

しかし、まだ1ドル足りないので、1モアダラーと言いつのりました。
すると、出されたお札をめくって、ここにあると指摘してきました。1ドルのコインが隠れていました。
そう、最初651出していたのね。
それは、失礼。
平然と何事もなかったようにお金を受け取り、即再確認。確かに751ドルありました。

しかし、なんか真面目そうな店だったのに、油断ならないなあ。
皆さんも気をつけてくださいよ。

ハアハア言って怒りを静めながら街を歩きます。
相変わらずの人混み、メガロポリス香港の昼下がりです。

昼食を食べに近くのハーバー・シティに行きます。
ハーバー・シティは海沿い建つ巨大ショッピングモールで、毎日立ち寄っています。しかし、香港最大の売り場面積を誇り、ショッピングセンター部分だけで約20万平方m。700以上の店、3つのホテル、2つの映画館が入っているという、とんでもない規模なので、全貌はとてもつかめません。
歩き疲れてレストランを探すのも面倒なので、一昨日も食べたフードコートで酸辣湯麺とジャスミンティーのセットを頼みました。

粘性

麺はちょっと酸っぱすぎでしたが、お茶にはきれいな花が入っていて、ほっとため息がでました。

心の底

モールの建物を出ると、すぐにスターフェリー乗り場があります。
スターフェリーは香港の象徴のような存在で、1888年に香港島と九龍を結ぶ交通手段として登場し、120年の歴史があります。
尖沙咀から中環まで約6分で料金は2階席2.2ドル、1階席1.7ドルです。
販売機でトークンを購入するか、オクトパスでもOKです。
既に地下鉄や海底トンネルで結ばれていますが、観光や住民の足として愛されています。

やはり一度は乗ってみよう。
観察すると2階席は前後が窓付きの船室でオープンデッキ部分が狭そうです。そして、きっと地元の人は安い1階を利用するんでしょうから、僕も1階に乗ることにしました。安いと言ったって20円か30円かの違いですけどね。

普通は緑と白です

1階と2階は入口も別々で、建物に入り1階用の古びた通路を進んでいくと改札があります。
オクトパスでピッと通り抜け、人の流れに従って進むと、すんなり下層デッキに乗り込んでいました。

香港島は目と鼻の先

船側の手すりにもたれかかって海を見ていると、すぐに動き出しました。

やはり観光客が多い

結構なスピードと揺れです。海風が気持ちいい。

止まらない街

九龍側のビルが遠ざかり、香港島がぐんぐん近づいてきます。たくさんの船が行き交っています。きっと夜景がきれいなんだろうな。

なぜなぜ赤い

6分の旅はあっという間に終わり、中環の桟橋に到着しました。

新設の桟橋

海辺から見る中環地区は「反天然の美」です。ジンタが聞こえる。

午後に屹立する

特に目的もなかったのですが、せっかく来たので、午前中ちょっと乗ってみたヒルサイドエスカレータが、どこまで続いているのか試してみることにしました。

天の国へ

どこを見てもディテールが豊かです。

窓毎の生活

坂道の途中には様々な店が並んでいます。

それは小さな世界

やたら小じゃれたバーが目に付きます。
「今月のビール30ドル」という看板。
ああビール飲みてえ。

口を閉じて

ぐっと我慢し、さらに上を目指します。

香港生活

このときは、全長がどれだけあるかという知識は全くありません。

幸多き人生

だんだん日が暮れてきたし、お店が途切れたあたりで、さらに上に続いているのを見て、断念することにしました。

豊かさとは

頂上を目の前にした撤退の勇気、とか呟きながらテクテク坂道を下りました。

目眩の本質

何か中国的なお土産を物色したくて、地下鉄でjordan駅へ行き、裕華商場という中華系デパートに入りました。
いかにも”らしい”中国茶セットなどを購入。

結構疲れてきたので、一旦ホテルへ戻り、冷えたビールをしこたま飲んでくつろぎます。

今日は最後の香港ナイト。このまま終わるのは「モッタイナイ」

また外に繰り出します。
まず、太子駅でオクトパスカードの払い戻しを受けます。
明日は早朝にツアーのバスが迎えに来るし、今のうちにと考えて。
駅のサービスセンターにカードを出すと、すんなりお金が返ってきました。
デポジットの50ドルとチャージした分の残金から3ヶ月以内の払戻手数料7ドルが引かれたものです。

本当に便利なカードでした。100円弱の手数料もきっと地下鉄などの割引で、かなり相殺されていると思います。それでも惜しければ3年間有効なので持ち帰ってまた香港に来ればいいでしょう。

旅行中ちょっと分からなかったのが、ヒルサイド・エスカレータの途中の踊り場にオクトパスカードのチェック機があって、全員というわけではないですが、ピッとチェックしていく人が結構いたことです。
エスカレータ自体は無料なので、何だろうと首をひねりました。
帰国後ネットを見ていてようやく判明しました。
あれは、エスカレータを下りて地下鉄に乗るとき、その機械でチェックしておくと2ドルの割引になるというものでした。
他にも何カ所か設置箇所があるらしく、駅から微妙に離れたところに設置して、割引することにより、人々を地下鉄へと誘導することが狙いのようです。考えるね。

最後の夜はまたハーバー・シティに行きました。
どこか夜景を見ながらレストランで食事でもと思ったのです。
何軒か物色したのですが、欧米人で賑わう高級レストランも、日本人で賑わうジャパニーズ居酒屋も、どうもピンとこなくて、一旦結局海辺に出ます。
今夜の夜景もゴージャスです。
高層ビル群の灯りの粒が海に反射して、色とりどりに揺れています。
係留中の大型客船の白い肌が滑らかです。
そして海からの微風。

今は休息せよ

オープンテラスのレストランが見えたので、試しに聞いてみると、残念ながら満席でした。
諦めて、ツアーでもらったガイドブックに出てる中華料理屋さんに行ってみることにしました。

あんまりグルメにこだわる方ではないので、今回は有名店には行ってません。というか、よく調べてもいなかったです。

一度、昼食後に甘いものが食べたくて、たまたま目の前にあった「糖朝」というオシャレっぽい店に入ってみました。「糖」という字が入ってるからたぶんスイーツの名店かなにかだろうと思って。
席に着くと、出してきたメニューは何か食事のセットのようなものでした。
スウィーツはないのかと聞いても、店員さんは曖昧に笑ってるだけでよく分かりません。
多分食後のデザートとしてしか出さないのかも、でももうお腹は一杯だし、と諦めて、すぐ席を立って出てきてしまいました。
あとで、ガイドブックを見たら、点心メインの有名店なんですね。
ちょうど昼過ぎだったから、当然そっちの客と思ったのかも。もちろんスウィーツだけ注文してもよかったのでしょう。

もうひとつ、香港と言えばペニンシュラホテルのアフタヌーンティが有名です。イギリス統治時代からの優雅な風習で、伝統的な調度のラウンジで3段重ねの容器に盛られたスコーンやケーキをいただくらしいです。
かなり迷ったのですが、ネットで見ると、結構並ぶらしいし、大勢押し寄せる日本人には微妙にサービスが悪いとか、ネガティブな情報も結構ありました。
第一かなり高い。一人4千円以上払ってまで体験することもないと、今回は止めました。
代わりに、地下鉄駅の売店で買ったマンゴーケーキと、ホテルの部屋にあったティーバッグで、気持ちだけ豊かにアフタヌーンティーを楽しみました。

だから、最後の夜ぐらいは多少グレードアップしてもいいと思ったのです。
しかし港沿いはどこも混んでいそうなので、ツアーでくれたクーポン冊子を見て、近くの中華料理屋に行くことにしました。

2階に北京料理の店、3階に広東料理の店があります。それぞれ北京ダック、フカヒレが自慢のようです。
どちらもそこそこの店構え。迷いましたけれど、やはり地元ということで広東料理に軍配を上げ、店に入りました。

広い店内に白いクロスがかかった丸テーブルが並ぶ、感じの良さそうな店でした。ちょっと海からは離れていますが、意外と窓から港が見渡せ、景色もいいです。
豪勢にフカヒレづくしと行きたかったのです。本当は。
しかし、値段を見てメニューが震えているのを見た店員さんが勧めてくれた「フカヒレ餃子」で許してあげました。
それ以外も、どれもおいしくて、最後の晩餐は十分満たされました。

フカヒレ餃子

唯一の問題は、チャーハンです。
味付けは最高なのですけど、大皿にてんこ盛りになっていて、とてもじゃないけど食べきれません。
思い切ってお持ち帰りを頼んでみました。
すると、ちょっと笑いながらも、問題なくプラパックに詰めてくれました。

これで全体の1割

少し散歩して、心地よいビールの酔いを醒まします。
相変わらず、香港の海風は優しいな。
今夜ぐらいはタクシーで戻ろうよ。

3月13日(木)

朝5時、眠い目を擦って起き出します。
身繕いしてロビーに降り、6時チェックアウト。
インターネットは205ドルでした。
このホテル、別に特徴もないホテルでしたけれど、サービスも問題はありませんでした。

当初部屋の小型冷蔵庫が壊れていたので、フロントにクレームをつけました。
若いフロントマンにいくら英語で言っても、ハアみたいな顔をされて一向に伝わりません。こちらの英語力がないためかと思って、いろいろと言い換えたり、冷蔵庫って単語は発音が難しいからかな、と何回も言い直してみたのですが、全然通じません。
そのうち奥から年配のフロントマンが出てきて、すんなり了解してくれたのです。
要するに若い方は単に英語が話せなかったようです。疲れた。
冷蔵庫はすぐに取り替えてくれました。
ツアーの安ホテルとしては、ノープロブレムでした。

さて、迎えが来て、バスで空港へ向かいます。
途中何組かピックアップしていきます。
パンダホテルからOL2名連れ様お帰り。
かわいらしい名前と裏腹に寂しそうなホテル。
でも、楽しかったんでしょ。良かったね。

空港では「健身球」という直径4センチぐらいで赤ちゃんのガラガラみたいな音がする変なお土産を買ったり。
そして、あのチャーハンは、海を越えて自宅まで持ち帰ったのでした。

さらば香港

何度でも行ってみたい、やはり魔都でした。
ご静聴ありがとうございます。

香港右往左往 8 最終回” への2件のコメント

  1. 暫くお邪魔していなかったのですが、香港編、まだ続いていたのですね。
    時間がある時に通読させて頂きます。
    そして、またコメ入れさせてもらいますね。

  2. >猫一さん
    いらっしゃ〜い
    コメ嬉しいっす ^^
    今は「過去の清算シリーズ」気分なんです
    次は去年のGWに行った四国ツーの続きを近日公開
    ZR7Sとの最後の思い出ツーでした
    いいバイクだったなー

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